专利摘要:
(a)可撓性バリアフィルムと、(b)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上の接着剤と、(c)可撓性バリアフィルム又は接着剤の少なくとも一部分上の乾燥剤と、を備える封入フィルムシステム。
公开号:JP2011508062A
申请号:JP2010540815
申请日:2008-12-19
公开日:2011-03-10
发明作者:ビー. マコーミック,フレッド;エー. レーリク,マーク
申请人:スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー;
IPC主号:C09J7-02
专利说明:

[0001] 本発明は、電子デバイスのための封入フィルムシステムに関する。別の態様において、本発明は、電子デバイスを保護するための方法に関する。]
背景技術

[0002] 例えば、有機発光ダイオード(OLED)、有機光起電性デバイス(OPV)、有機トランジスタ、無機エレクトロルミネセントフィルム及び無機太陽電池(例えば、CIGS(銅、インジウム、ガリウム、セレン)太陽電池)等の多数の電子デバイスは、雰囲気中に存在する酸素及び水分に敏感であり得る。したがって、電子デバイスを酸素及び水分から保護してデバイスの寿命を向上させるための封入方法及びシステムを開発する研究が行われている。ガラス等の基材上で剛性のデバイスをガラス又は金属キャップにより封入することは、ある程度の成功を収めている。]
[0003] 従来のガラス−対−ガラスのOLED封入を、例えば図1に示す。典型的には、複数のOLEDがガラス基材(「母ガラス」)102上に製造されるが、簡略化のために、図1では母ガラス102上に唯一のOLED 100を示す。母ガラス102は、接着剤106(例えば、UV硬化エポキシ接着剤)を使用して、ガラスカバーシート104により封入されている。ガラスカバーシート104は、乾燥剤110(例えばCaO)を含む、エッチングされたポケット108を含む。接着剤106は、典型的には、母ガラス102上の個々のOLED 100を包囲する接着剤ガスケットを形成するよう分配される。接着剤106が硬化した後、封入されたOLEDが(例えば、母ガラス102及びガラスカバーシート104上で、例えばスクライブ・ブレーク法を使用して)個々の封入OLEDに分離される。] 図1
発明が解決しようとする課題

[0004] 前記を鑑みて、本発明者らは、封入に関連したコストを低減し、またOLEDディスプレイのようなより薄く、軽量のエンドデバイスを提供するために、現在使用されているガラス及び金属キャップの代替物としての可撓性封入フィルムシステムが必要とされていることを認識する。]
課題を解決するための手段

[0005] 簡潔に、一態様において、本発明は、(a)可撓性バリアフィルムと、(b)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上の接着剤と、(c)可撓性バリアフィルム又は接着剤の少なくとも一部分上の乾燥剤と、を備える可撓性封入フィルムシステムを提供する。]
[0006] 別の態様において、本発明は、単独化(singulated)可撓性封入フィルムシステムを提供する。単独化システムは、キャリアウェブに接着された1つ以上の可撓性バリア蓋を備える。可撓性バリア蓋は、(a)可撓性バリアフィルムと、(b)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上の接着剤と、(c)可撓性バリアフィルム又は接着剤の少なくとも一部分上の乾燥剤と、を備える可撓性封入フィルムシステムを備える。]
[0007] 本発明の可撓性封入フィルムシステムは、デバイス製造者により電子デバイス(例えば、有機電子デバイス(OED))に積層する準備が整っており、デバイス製造プラントにおいて乾燥剤及び接着剤を適用する工程を有利に排除する。]
[0008] 本発明の可撓性封入フィルムシステム及び方法は、電子デバイス用のより薄く、軽量な封入システムの必要性を満たす。]
[0009] 更に別の態様において、本発明は、電子デバイスを保護する方法を提供する。本方法は、(a)1つ以上の電子デバイスを含む基材を提供し、(b)本発明の封入フィルムシステムを、1つ以上の電子デバイスが封入フィルムシステムにより封入されるように基材に接着することを含む。]
[0010] 尚、別の態様において、本発明は、可撓性封入フィルムシステムを作製する方法を提供する。1つの方法は、(a)可撓性バリアフィルムを提供し、(b)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に乾燥剤を堆積させ、(c)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に接着剤を堆積させることを含む。別の方法は、(a)可撓性バリアフィルムを提供し、(b)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に接着剤を堆積させ、(c)接着剤の少なくとも一部分上に乾燥剤を堆積させることを含む。]
図面の簡単な説明

[0011] 概略側面図を用いて、従来のOLED封入。
概略側面図を用いて、本発明の可撓性封入フィルムシステム。
概略側面図を用いて、本発明の別の可撓性封入フィルムシステム。
概略側面図を用いて、任意に保護層を含む本発明の可撓性封入フィルムシステム。
概略側面図を用いて、本発明の更なる別の可撓性封入フィルムシステム。
本発明の単独化封入フィルムシステム。
本発明の別の単独化封入フィルムシステム。
概略側面図を用いて、OLEDを封入している本発明の可撓性封入フィルムシステム。
概略側面図を用いて、本発明の可撓性封入フィルムシステムを適用するための装置。]
実施例

[0012] 図2に、本発明の可撓性封入フィルムシステムの実施形態を示す。可撓性封入フィルムシステム2は、可撓性バリアフィルム205の一部分上に乾燥剤210を有する可撓性バリアフィルム205を含む。乾燥剤領域の周辺部は、接着剤206により包囲されている。接着剤206は、可撓性封入システム2が基材に接着された際に、乾燥剤210の周囲に接着剤「ガスケット」を形成するようパターン付けされている。(代替的に、図3の可撓性封入フィルムシステム3に示すように、接着剤306は、乾燥剤310を完全に覆うことができる。)剥離ライナー212は、接着剤を保護する。剥離ライナー212は、可撓性封入フィルムシステム2をOED基材に結合する前に除去されてもよい。] 図2 図3
[0013] 図4に、本発明の可撓性封入フィルムシステムの別の実施形態を示す。可撓性封入フィルムシステム4は可撓性封入フィルムシステム2と類似しているが、乾燥剤410上に保護層414を含む。] 図4
[0014] 図5に、本発明の可撓性封入フィルムシステムの更なる別の実施形態を示す。可撓性封入フィルムシステム5において、接着剤506は可撓性バリアフィルム505の一部分上に存在し、乾燥剤510は、接着剤506の一部分上に存在している。任意に、可撓性封入フィルムシステム5は剥離ライナー(図示せず)を含んで、接着剤及び乾燥剤を保護してもよい。] 図5
[0015] 可撓性バリアフィルム
本発明の可撓性封入フィルムシステムに使用される可撓性バリアフィルムは、有用な構造から選択されてもよい。一般的には、フィルムは、該フィルムが電子デバイス用途により要求される特定のレベルの酸素及び水透過度を有するよう選択される。好ましくは、可撓性バリアフィルムは、38℃及び100%相対湿度で約0.005g/m2/日未満、より好ましくは、38℃及び100%相対湿度で約0.0005g/m2/日未満、最も好ましくは38℃及び100%相対湿度で約0.00005g/m2/日未満の水蒸気透過度(WVTR)を有する。いくつかの実施形態において、可撓性バリアフィルムは、50℃及び100%相対湿度で約0.005g/m2/日未満、又は更に85℃及び100%相対湿度でも約0.005g/m2/日未満のWVTRを有する。]
[0016] 有用な可撓性バリアフィルムは、例えば原子層蒸着、熱蒸着、スパッタリング、化学蒸着及び同様物により調製された無機フィルムを含む。フィルムは、封入するべきOEDの種類、及び意図されるOEDの最終用途に応じて、透明又は不透明であってもよい。]
[0017] 無機/有機多層フィルム
数種の有用な可撓性バリアフィルムは、無機/有機多層を含む。無機/有機多層を含む可撓性超バリアフィルムは、例えば米国特許第7,018,713号(Padiyath et al.)に記載されている。そのような可撓性超バリアフィルムは、典型的には第一のポリマー層でオーバーコートされ、少なくとも1つの第二のポリマー層により分離された2つ以上の無機バリア層で更にオーバーコートされた可撓性支持体を含む。可撓性超バリアフィルムは、23℃及び90%相対湿度(RH)にて約0.005cc/m2/日未満の酸素透過度を有してもよい。]
[0018] 有用な支持体材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、ポリカーボネート、シリコーン、エポキシ樹脂、シリコーン官能基含有エポキシ樹脂、Mylar(E.I.du Pont de Nemours &;Co.製)等のポリエステル、Kapton H又はKapton E(du Pont製)等のポリイミド、Apical AV(Kanegafugi Chemical Industry Company製)、Upilex(UBE Industries,Ltd.製)、ポリエーテルスルホン(PES,Sumitomo製)、Ultem(General Electric Company製)等のポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレン(PEN)、ポリエチレン及びポリプロピレン等の有機ポリマー材料を含む。]
[0019] 支持体は、熱安定化ポリエチレンテレフタレート(HSPET、Tg=約78℃)(Tgは、示差走査熱量計(DSC)を使用して測定される)よりも大きいか又は等しいガラス転移温度(Tg)を有する可撓性プラスチックフィルムから形成されてもよい。好ましくは、支持体は、熱硬化、張力下でのアニーリング、又は支持体が拘束されていない場合に少なくとも熱安定化温度まで収縮を抑制するその他の技術を使用して熱安定化されている。支持体が熱安定化されていない場合、好ましくは、ポリメチルメタクリレートのTg(PMMA、Tg=105℃)を越えるTgを有する。より好ましくは、支持体のTgは、少なくとも約110℃、更により好ましくは少なくとも約120℃、及び最も好ましくは少なくとも約128℃である。HSPETに加え、好ましい支持体には、その他の熱安定化された高Tgポリエステル類、PMMA、スチレン/アクリロニトリル(SAN、Tg=110℃)、スチレン/無水マレイン酸(SMA、Tg=115℃)、ポリエチレンナフタレート(PEN、Tg=約120℃)、ポリオキシメチレン(POM、Tg=約125℃)、ポリビニルナフタレン(PVN、Tg=約135℃)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK、Tg=約145℃)、ポリアリールエーテルケトン(PAEK、Tg=145℃)、高Tgフルオロポリマー類(例えば、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、及びエチレンのDYNEON(商標)HTEターポリマー、Tg=約149℃)、ポリカーボネート(PC、Tg=約150℃)、ポリα−メチルスチレン(Tg=約175℃)、ポリアリレート(PAR、Tg=190℃)、ポリスルホン(PSul、Tg=約195℃)、ポリフェニレンオキシド(PPO、Tg=約200℃)、ポリエーテルイミド(PEI、Tg=約218℃)、ポリアリールスルホン(PAS、Tg=220℃)、ポリエーテルスルホン(PES、Tg=約225℃)、ポリアミドイミド(PAI、Tg=約275℃)、ポリイミド(Tg=約300℃)、及びポリフタルアミド(熱たわみ温度120℃)が挙げられる。]
[0020] 材料コストが重要な用途においては、PET、PEN、HSPET及び熱安定化PENから形成された支持体が好ましく、PET及びPENが最も好ましい。バリア性能が最重要である用途の場合、より高価な材料から形成された支持体が使用される場合がある。好ましくは、支持体は、約0.01〜約1mm、より好ましくは約0.05〜約0.25mmの厚さを有する。支持体は、光透過性であってもよい。いくつかの実施形態において、支持体は、550nmにて少なくとも約70%の可視光透過度を有してもよい。]
[0021] 第一のポリマー層は、モノマー又はオリゴマーの層を基材に塗布し、層を架橋し、例えばフラッシュ蒸発及び放射線架橋可能なモノマーの蒸着によってその位置でポリマーを形成し、続いて例えば、電子ビーム装置、UV光源、放電装置、又はその他の好適なデバイスを使用して架橋することによって形成することができる。コーティング効率は、支持体を冷却することにより改善され得る。モノマー又はオリゴマーはまた、ロールコーティング(例えば、グラビアロールコーティング)又はスプレーコーティング(例えば、静電スプレーコーティング)等の従来のコーティング方法を使用して基材に塗布され、続いて上述したように架橋されてもよい。第一のポリマー層は、溶媒中にオリゴマー又はポリマーを含む層を塗布し、溶媒を除去するために、その塗布された層を乾燥することによって形成され得る。高温でガラス状態を有するポリマー層を提供する場合、プラズマ重合を使用してもよく、ガラス転移温度はHSPETのガラス転移温度と等しいか又はそれ以上である。最も好ましくは、第一のポリマー層は、例えば米国特許第4,696,719号(Bischoff)、同第4,722,515号(Ham)、同第4,842,893号(Yializis et al.)、同第4,954,371号(Yializis)、同第5,018,048号(Shaw et al.)、同第5,032,461号(Shaw et al.)、同第5,097,800号(Shaw et al.)、同第5,125,138号(Shaw et al.)、同第5,440,446号(Shaw et al.)、同第5,547,908号(Furuzawa et al.)、同第6,045,864号(Lyons et al.)、同第6,231,939号(Shaw et al.)及び同第6,214,422号(Yializis)に;PCT国際公開第00/26973号(Delta V Technologies,Inc.)に;D.G.Shaw and M.G.Langlois,「A New Vapor Deposition Process for Coating Paper and Polymer Webs」,6th International Vacuum Coating Conference(1992)に;D.G.Shaw and M.G.Langlois,「A New High Speed Process for Vapor Depositing Acrylate Thin Films:An Update」,Society of Vacuum Coaters 36th Annual Technical Conference Proceedings(1993)に;D.G.Shaw and M.G.Langlois,「Use of Vapor Deposited Acrylate Coatings to Improve the Barrier Properties of Metallized Film」,Society of Vacuum Coaters 37th Annual Technical Conference Proceedings(1994)に;D.G.Shaw,M.Roehrig,M.G.Langlois and C.Sheehan,「Use of Evaporated Acrylate Coatings to Smooth the Surface of Polyester and Polypropylene Film Substrates」,RadTech(1996)に;J.Affinito,P.Martin,M.Gross,C.Coronado and E.Greenwell,「Vacuum deposited polymer/metal multilayer films for optical application」,Thin Solid Films 270,43〜48(1995)に;並びにJ.D.Affinito,M.E.Gross,C.A.Coronado,G.L.Graff,E.N.Greenwell and P.M.Martin,「Polymer−Oxide Transparent Barrier Layers」,Society of Vacuum Coaters 39th Annual Technical Conference Proceedings(1996)に記載されているように、フラッシュ蒸発及び蒸着と、続くその位置での架橋により形成される。]
[0022] 各ポリマー層の滑らかさ及び連続性と、下に横たわる層に対するその接着とは、適切な前処理によって向上させることができる。好ましい前処理レジメンは、好適な反応性又は非反応性雰囲気の存在下での放電(例えば、プラズマ、グロー放電、コロナ放電、誘電体バリア放電又は大気圧放電)、化学的前処理又はフレーム前処理を使用する。高Tgポリマー層とは異なる組成を有してもよい別個の接着促進層は、下に横たわる層の上部に使用されて層間接着を改善してもよい。接着促進層は、例えば別個のポリマー層、又は金属、金属酸化物、金属窒化物又は金属オキシナイトライドの層等の金属含有層であってもよい。接着促進層は、数nm(例えば、1又は2nm)〜約50nmの厚さを有してもよく、所望であれば、より厚くてもよい。]
[0023] 第一のポリマー層の所望の化学組成及び厚さは、一部は支持体の性質及び表面トポグラフィーに依存するであろう。厚さは、次の第一の無機バリア層を適用できる、滑らかな欠陥のない表面を提供するに十分であることが好ましい。例えば、第一のポリマー層は、数nm(例えば、2又は3nm)〜約5マイクロメートルの厚さを有してもよく、所望であれば、より厚くてもよい。]
[0024] ポリマー層(好ましくはHSPETよりも大きいか又は等しいTgを有する)により分離される少なくとも2つの無機バリア層は、典型的には第一のポリマー層の上部に横たわる(しかしながら、いくつかの実施形態では、唯一の無機バリア層が使用される)。これらの層は、それぞれ「第一の無機バリア層」、「第二の無機バリア層」及び「第二のポリマー層」と称されてもよい。いくつかの実施形態において、これらの無機バリア層は、可視光透過性であることが好ましい。所望であれば、更なる無機バリア層及びポリマー層が存在してもよく、それにはHSPETよりも大きいか又は等しいTgを有さないポリマー層が含まれる。しかしながら、隣接する無機バリア層の各対は、HSPETよりも大きいか又は等しいTgを有するポリマー層(1つ又は複数)のみによって分離され、より好ましくはPMMAよりも大きいか又は等しいTgを有するポリマー層(1つ又は複数)のみによって分離されることが好ましい。]
[0025] 無機バリア層は、同一でなくてもよい。様々な無機バリア材料を使用することができる。好ましい無機バリア材料には、金属、例えば、シリカ等の酸化ケイ素、アルミナ等の酸化アルミニウム、チタニア等の酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化ケイ素、酸化窒化ホウ素、酸化ホウ化ジルコニウム、酸化ホウ化チタン、及びこれらの組み合わせ等の金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化窒化物、金属酸化ホウ化物、及びこれらの組み合わせが挙げられる。酸化インジウムスズ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びこれらの組み合わせは、特に好ましい無機バリア材料である。ITOは、それぞれの元素成分を適切に選択することによって導電性になり得るセラミック材料の特殊部類の一例である。無機バリア層は、好ましくは、スパッタリング(例えば、カソード若しくは平板マグネトロンスパッタリング、二重AC平板マグネトロンスパッタリング又は二重AC回転マグネトロンスパッタリング)、蒸発(例えば、抵抗又は電子ビーム蒸発、及びイオンビーム及びプラズマ支援蒸着を含む、抵抗又は電子ビーム蒸発のエネルギー増強類似物)、化学蒸着、プラズマ増強化学蒸着、めっき、並びに同様物等の、フィルム金属化技術で使用されている技術を使用して形成される。最も好ましくは無機バリア層は、例えば反応性スパッタリング等のスパッタリングを使用して形成される。従来の蒸着プロセス等の低エネルギー技術と比較して、スパッタリング等の高エネルギー蒸着技術によって無機層が形成される場合のバリア特性の向上が観察されている。理論に束縛されるものではないが、特性の向上は、基材に到達する種をより大きな運動エネルギーで凝縮することによるものであり、圧縮の結果としてより低い空隙率につながると考えられる。各無機バリア層の滑らかさ及び連続性、並びに下に横たわる層に対するその接着は、第一のポリマー層を参照して上述したもの等の前処理(例えば、プラズマ前処理)により向上され得る。]
[0026] 無機バリア層は、同一の厚さを有さなくてもよい。各無機バリア層の所望の化学組成及び厚さは、一部は、下に横たわる層の性質及び表面トポグラフィーと、バリアアセンブリの所望の光学特性とに依存するであろう。無機バリア層は、バリアアセンブリとアセンブリを含む物品とが、所望の程度の可視光透過度及び可撓性を有するように連続しかつ十分薄いことが好ましい。好ましくは、各無機バリア層の物理的厚さ(光学的厚さとは対称的に)は約3〜約150nm、より好ましくは約4〜約75nmである。]
[0027] 第一の、第二の及び任意の更なる無機バリア層を分離する第二のポリマー層は、同一でなくてもよく、全てが同一の厚さを有さなくてもよい。多様な第二のポリマー層材料を使用することができる。好ましい第二のポリマー層材料は、第一のポリマー層に関連して上述したものを含む。好ましくは、第二のポリマー層(1つ又は複数)は、第一のポリマー層に関連して上述したように、フラッシュ蒸発及び蒸着と、その後の架橋により適用される。好ましくは第二のポリマー層の形成前に、上述したような前処理(例えばプラズマ前処理)も使用される。第二のポリマー層(1つ又は複数)の所望の化学組成及び厚さは、一部は、下に横たわる層(1つ又は複数)の性質及び表面トポグラフィーに依存するであろう。第二のポリマー層の厚さは、次の無機バリア層を適用できる、滑らかな欠陥のない表面を提供するに十分であることが好ましい。典型的には、第二のポリマー層(1つ又は複数)は、第一のポリマー層よりも小さい厚さを有してもよい。例えば、第二のポリマー層のそれぞれは、約5nm〜約10マイクロメートルの厚さを有してもよく、所望であれば、より厚くてもよい。]
[0028] いくつかの実施形態において、バリアアセンブリは、保護ポリマートップコートを有する。このトップコートは、「第三のポリマー層」と称されてもよい。第三のポリマー層での使用には蒸発させることが可能な(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、HSPETのTgよりも大きいか又は等しいTgを有する蒸発させることが可能なアクリレートモノマーが特に好ましく(例えば、第一及び第二のポリマー層に関連して上述したもの)、PMMAよりも大きいTgを有するアクリレートモノマーを蒸発させることが可能なアクリレートモノマーが最も好ましい。必要に応じて、第三の層は、ロールコーティング(例、グラビアロールコーティング)又はスプレーコーティング(例、静電スプレーコーティング)等の従来のコーティング法を使用することによって適用された後、例えば紫外線照射を使用することによって架橋されることができる。最も好ましくは、第三のポリマー層は、第一及び第二のポリマー層に関連して上述したように、モノマーのフラッシュ蒸発、蒸着及び架橋により形成される。好ましくは第三のポリマー層の形成前に、上述したような前処理(例えば、プラズマ前処理)も使用される。第三のポリマー層の所望の化学組成及び厚さは、下に横たわる層(1つ又は複数)の性質及び表面トポグラフィー、バリアアセンブリが晒される可能性のある危険、及び適用可能なデバイス要件に一部依存する。第三のポリマー層の厚さは、下に横たわる層を通常の危険から保護する、滑らかで欠陥のない表面を提供するのに十分であることが好ましい。典型的には、第三のポリマー層は第一のポリマー層よりも小さい厚さを有し、第二のポリマー層(1つ又は複数)よりも大きい厚さを有してもよい。例えば、第三のポリマー層は、約5nm〜約10マイクロメートルの厚さを有してもよく、所望であれば、より厚くてもよい。]
[0029] バリアアセンブリは、十分な数の無機バリア層及び基材を有し、第一及び第二のポリマー層は、好ましくはバリアアセンブリが、それらの所望の用途のために十分なバリア特性を有するよう、十分に高いTgを有する。所定の用途において、少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約60%の可視光透明度(Tvis、400nm〜700nm間のパーセント透過度Tを平均して決定される)が好ましい。]
[0030] 傾斜組成を有する多層フィルム
他の有用な可撓性バリアフィルムは、米国特許第7,015,640号(Schaepkens et al.)に記載されているもの等の傾斜組成のバリアコーティングを有するフィルムを含む。]
[0031] 傾斜組成のバリアコーティングを有するフィルムは、基材又はフィルム上に反応種の反応生成物又は再結合生成物を堆積させることにより形成されてもよい。相対的な供給度を変更し、又は反応種の固有性を変化させることにより、その厚さを横切り傾斜組成を有するコーティングが生成される。]
[0032] 有用な基材材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート類、ポリカーボネート、シリコーン、エポキシ樹脂類、シリコーン官能基含有エポキシ樹脂類、Mylar(E.I.du Pont de Nemours & Co.製)等のポリエステル、Kapton H又はKapton E(du Pont)等のポリイミド、Apical AV(Kanegafugi Chemical Industry Company製)、Upilex(UBE Industries,Ltd.製)、ポリエーテルスルホン(PES、Sumitomo製)、Ultem(General Electric Company製)等のポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレン(PEN)、ポリエチレン及びポリプロピレン等の有機ポリマー材料を含む。]
[0033] 厚さを横切る領域の好適なコーティング組成物は、有機、無機又はセラミック材料である。これらの材料は、典型的にはプラズマ種の反応生成物又は再結合生成物であり、基材表面上に堆積される。有機コーティング材料は、典型的には、反応物の種類に応じて、炭素、水素、酸素、及び硫黄、窒素、ケイ素等の他の微量元素を任意に含む。コーティング中の有機組成物を生じる好適な反応物は、15個迄の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルカン、アルケン、アルキン、アルコール、アルデヒド、エーテル、酸化アルキレン、芳香族等である。無機及びセラミックコーティング材料は、典型的には、酸化物;窒化物;炭化物;ホウ化物;又はIIA、IIIA、IVA、VA、VIA、VIIA、IB及びIIB属の元素のそれらの組み合わせ;IIIB、IVB及びVB属の金属;並びに希土類金属を含む。例えば、シラン(SiH4)と、メタン又はキシレン等の有機材料とから生成されたプラズマの再結合により、炭化ケイ素を基材上に堆積させてもよい。シリコンオキシカーバイドはシラン、メタン及び酸素、又はシラン及び酸化プロピレンから生成されたプラズマから堆積されてもよい。シリコンオキシカーバイドはまた、テトラエトキシシラン(TEOS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、ヘキサメチルジシラザン(HMDSN)又はオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)等の有機シリコーン前駆体から生成されたプラズマから堆積されてもよい。窒化ケイ素は、シラン及びアンモニアから生成されたプラズマから堆積されてもよい。アルミニウムオキシカルボナイトライドは、酒石酸アルミニウムとアンモニアとの混合物から生成されたプラズマから堆積されてもよい。反応物の他の組み合わせを選択して、所望のコーティング組成物を得ることができる。特定の反応物の選択は、当業者の技能の範疇である。コーティングの傾斜組成は、反応生成物の堆積中に、反応器チャンバ内に供給される反応物の組成を変更してコーティングを形成し、又は例えばウェブプロセスにおいて重なり合う堆積ゾーンを使用することにより得ることができる。]
[0034] コーティングの厚さは、典型的には約10nm〜約10000nm、好ましくは約10nm〜約1000nm、より好ましくは約10nm〜約200nmの範囲内にある。基材を介した光の透過を妨げない、例えば光透過度の低下が約20パーセント未満、好ましくは約10パーセント未満、より好ましくは約5パーセント未満等のコーティングの厚さを選択することが望ましい可能性がある。コーティングは、プラズマ増強化学蒸着(PECVD)、高周波プラズマ増強化学蒸着(RFPECVD)、膨張性熱プラズマ化学蒸着(ETPCVD)、反応性スパッタリングを含むスパッタリング、電子サイクロトロン共鳴プラズマ増強化学蒸着(ECRPECVD)、誘導結合プラズマ増強化学蒸着(ICPECVD)、又はそれらの組み合わせ等、多数の蒸着技術のうちの1つにより形成されてもよい。]
[0035] ダイヤモンド様層を含む多層フィルム
尚、別の有用な可撓性バリアフィルムは、米国特許出願公開第2007−0020451号に開示されているもの等のプラズマポリマー層(例えば、ダイヤモンド様フィルム)を含む。可撓性バリアフィルムは、基材、基材上にオーバーコートされた第一のポリマー層、及び第一のポリマー層上にオーバーコートされた第二のポリマー層を含むアセンブリから形成されてもよい。このアセンブリにおいて、第一のポリマー層は第一のポリマーから構成され、第二のポリマー層は、第一のポリマーとは異なる第二のポリマーから形成され、第二のポリマーはプラズマポリマーを含む。そのような複合アセンブリは、例えば、基材、基材上にオーバーコートされたポリマー層、及びポリマー層上にオーバーコートされたダイヤモンド様炭素層又はダイヤモンド様ガラスを含んでもよい。]
[0036] バリアアセンブリの基材又はその他の要素に対する層の位置を記載するための「オーバーコートされた」という用語は、層が基材又はその他の要素の上部にあることを指すが、基材又はその他の要素のいずれかと連続する必要は無い。]
[0037] 「ダイヤモンド様ガラス」(DLG)という用語は、炭素及びケイ素を含み、任意に、水素、窒素、酸素、フッ素、硫黄、チタン及び銅を含む群から選択される追加の成分を1つ以上含む、実質的に又は完全に非晶質のガラスを指す。ある実施形態において、その他の元素が存在してもよい。非晶質ダイヤモンド様ガラスフィルムは、短距離秩序を付与するために原子のクラスタリングを含んでもよいが、180ナノメートル(nm)〜800nmの波長を有する放射線を悪影響を及ぼすように散乱させる可能性のあるミクロ又はマクロ結晶性につながる中距離及び長距離秩序は、本質的に欠いている。]
[0038] 用語「ダイヤモンド様炭素」(DLC)は、約50〜90原子パーセントの炭素と、約10〜50原子パーセントの水素とを含む非晶質フィルム又はコーティングを指し、1立方センチメートル当たり約0.20〜約0.28グラム原子のグラム原子密度を有し、約50%〜約90%の四面体結合から構成されている。]
[0039] バリアアセンブリは、DLG又はDLC層と、下に横たわる基材を保護するポリマー層とから形成された交互の多層を有してもよい。異なるポリマー類のそれぞれのグループ、又はDLG若しくはDLCを含むポリマー類の組み合わせは、ダイアドと称され、アセンブリには、いかなる数のダイアドも含むことができる。ダイアド間に、様々な種類の任意の層も含むことができる。アセンブリは、いかなる数の交互層又はその他の層も含むことができる。より多くの層を追加することにより、それらの酸素、水分又は他の汚染物質に対する不透過性が増大される可能性がある。また、より多くの層又は多層を使用することによって、層内の欠陥の被覆又は封入を助長できる可能性もある。]
[0040] また基材は、例えばプラスチック又はその他の物質を使用することによって、曲線状又は可撓性にすることもできる。基材は、任意の所望の形状であってもよい。特に好ましい支持体は、ポリエステル類(例えば、PET)、ポリアクリレート類(例えば、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート類、ポリプロピレン類、高又は低密度ポリエチレン類、ポリエチレンナフタレート類、ポリスルホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、二フッ化ポリビニリデン及び硫化ポリエチレン等の熱可塑性フィルム、並びにセルロース誘導体、ポリイミド、ポリイミドベンゾオキサゾール及びポリベンゾオキサゾール等の熱硬化性フィルムを含む、可撓性プラスチック材料である。]
[0041] 基板に好適なその他の材料には、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデンコポリマー(CTFE/VDF)、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、フッ素化エチレン−プロピレンコポリマー(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ペルフルオロアルキル−テトラフルオロエチレンコポリマー(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化ポリビニリデン(PVDF)、フッ化ポリビニル(PVF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(TFE/HFP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデンターポリマー(THV)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデンコポリマー(HFP/VDF)、テトラフルオロエチレン−プロピレンコポリマー(TFE/P)及びテトラフルオロエチレン−ペルフルオロメチルエーテルコポリマー(TFE/PFMe)が挙げられる。]
[0042] 代替的な基材には、好ましくは熱硬化、張力下でのアニーリング、又は支持体が拘束されていない場合に少なくとも熱安定化温度まで収縮を抑制するその他の技術を使用して熱安定化された、高ガラス転移温度(Tg)バリアを有する材料が挙げられる。支持体が熱安定化されていない場合、好ましくは、ポリメチルメタクリレートのTg(PMMA、Tg=105℃)を上回るTgを有する。より好ましくは、支持体のTgは、少なくとも約110℃、更により好ましくは少なくとも約120℃、最も好ましくは少なくとも約128℃である。熱安定化されたポリエチレンテレフタレート(HSPET)に加え、その他の好ましい支持体には、その他の熱安定化された高Tgポリエステル類、PMMA、スチレン/アクリロニトリル(SAN、Tg=110℃)、スチレン/無水マレイン酸(SMA、Tg=115℃)、ポリエチレンナフタレート(PEN、Tg=約120℃)、ポリオキシメチレン(POM、Tg=約12℃)、ポリビニルナフタレン(PVN、Tg=約135℃)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK、Tg=約145℃)、ポリアリールエーテルケトン(PAEK、Tg=145℃)、高Tgフルオロポリマー類(例えば、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン及びエチレンのDYNEON(商標)HTEターポリマー、Tg=約149℃)、ポリカーボネート(PC、Tg=約150℃)、ポリα−メチルスチレン(Tg=約175℃)、ポリアリーレート(PAR、Tg=190℃)、ポリスルホン(PSul、Tg=約195℃)、ポリフェニレンオキシド(PPO、Tg=約200℃)、ポリエーテルイミド(PEI、Tg=約218℃)、ポリアリールスルホン(PAS、Tg=220℃)、ポリエーテルスルホン(PES、Tg=約225℃)、ポリアミドイミド(PAI、Tg=約275℃)、ポリイミド(Tg=約300℃)及びポリフタルアミド(熱たわみ温度120℃)が挙げられる。好ましくは、基材は、約0.01ミリメートル(mm)〜約1mm、より好ましくは約0.05mm〜約0.25mmの厚さを有する。]
[0043] ダイヤモンド様ガラスは、ダイヤモンド様特性を呈する相当量のケイ素及び酸素を含む、非晶質炭素系である。これらのフィルムには、水素を含まないという条件で、少なくとも30%の炭素、相当量のケイ素(通常、少なくとも25%)及び45%以下の酸素が存在する。かなり大量のケイ素と、有意な量の酸素及び相当量の炭素との独自の混合が、これら膜の透明性及び可撓性を高くする(ガラスとは異なる)。]
[0044] ダイヤモンド様ガラス薄フィルムは、様々な光透過特性を有することがある。組成物によるが、薄フィルムは、様々な周波数で透過性特性を向上できる可能性がある。しかしながら、特定の実施では、薄フィルム(厚さがおよそ1マイクロメートル)は、約250nm〜約800nm、より好ましくは約400nm〜約800nmの実質的に全ての波長の放射線に対して、少なくとも70%の透過性を有する。DLGフィルムの減衰係数は、以下のように、厚さ1マイクロメートルのフィルムの透過度70%が400nm〜800nmの可視波長における0.02未満の消光係数(k)に対応する。]
[0045] ダイヤモンド様ガラスフィルムを形成するために、様々な追加の成分を基本炭素又は炭素と水素との組成物中に組み込むことができる。ダイヤモンド様ガラスフィルムが基材に付与する特性を変更し、向上させるために、これらの追加の成分を使用してもよい。例えば、バリア及び表面特性を更に向上させることが望ましい場合がある。]
[0046] 追加成分は、水素(まだ組み込まれていない場合)、窒素、フッ素、硫黄、チタン又は銅の1つ以上を含んでもよい。また、その他の追加成分も有益であり得る。水素の追加は、四面体結合の形成を促進する。フッ素の追加は、相溶性のないマトリックスに分散する能力を含み、ダイヤモンド様ガラスフィルムのバリア及び表面特性を高める際に特に有用である。耐酸化性を強化し、導電率を向上させるために窒素が追加されてもよい。硫黄を追加することによって、接着を強化することができる。チタンの追加は、拡散及びバリア特性に加えて、接着を強化する傾向がある。]
[0047] これらのダイヤモンド様材料は、例えば、蒸気源を使用してアセンブリ上に蒸着することができる、プラズマポリマー形態と見なすことができる。「プラズマポリマー」という用語は、低温気相内で前駆体モノマーを使用してプラズマから合成される材料の部類に適用される。前駆体分子は、プラズマ内に存在するエネルギー電子によって破壊され、フリーラジカル種を形成する。これらのフリーラジカル種は、基材表面で反応し、ポリマー薄フィルムの成長をもたらす。気相及び基材の両方における反応プロセスの非特異性により、結果として生じるポリマーフィルムの性質は、極めて架橋性及び非晶質である。この部類の材料は、以下のような刊行物にて研究及び概略されている:H.Yasuda,「Plasma Polymerization,」Academic Press Inc.,New York(1985);R.d’Agostino(Ed),「Plasma Deposition,Treatment & Etching of Polymers,」Academic Press,New York(1990);及びH.Biederman and Y.Osada,「Plasma Polymerization Processes,」Elsever,New York(1992)。]
[0048] 通常、これらのポリマー類は、CH3、CH2、CH、Si−C、Si−CH3、Al−C、Si−O−CH3等の炭化水素及び炭素官能基の存在により、それらに対して有機性である。]
[0049] 全てのプラズマ蒸着プロセスがプラズマポリマーをもたらすわけではない。しばしば無機薄フィルムは、上昇した基材温度で、PECVDによって蒸着され、非晶質ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等のような薄い無機フィルムを生成する。より低温のプロセスを、シラン(SiH4)及びアンモニア(NH3)等の無機前駆体とともに使用することができる。場合によっては、前駆体混合物に過流量の酸素を供給することによって、前駆体内に存在する有機成分がプラズマ内で除去される。しばしば高ケイ素フィルムは、テトラメチルジシロキサン(TMDSO)−酸素混合物であって、酸素の流量がTMDSOの流量の10倍である、混合物から生成される。これらの場合、生成されるフィルムは、酸素対ケイ素の比率が約2であり、これは二酸化ケイ素の比率と近い。]
[0050] 本明細書に記載されるプラズマポリマーフィルムは、それらの無機組成物において実質的に半化学量論的であり、かつ実質的に高炭素であり、それらが有機性であることを示す。例えばケイ素を含むフィルムでは、酸素対ケイ素の比率は、好ましくは1.8未満(二酸化ケイ素の比率は2.0である)、DLGの場合、最も好ましくは1.5未満であり、炭素含有量は、少なくとも約10%である。好ましくは、炭素含有量は、少なくとも約20%であり、より好ましくは少なくとも約25%である。]
[0051] DLCコーティングは、実質的に2種類の炭素−炭素結合、三方晶系グラファイト結合(sp2)、及び四面体型ダイヤモンド結合(sp3)を含む。DLCは、ほぼ50%〜90%の四面体結合から構成されている。炭素の結晶化度及び結合の性質は、コーティングの物理的及び化学的特性を決定する。DLCは、非結晶性の非晶質材料である。DLCは、相当量の水素(10〜50原子パーセント)を含んでいる。]
[0052] DLCコーティングに様々な添加剤を使用することができる。これらの添加剤は、窒素、酸素、フッ素又はケイ素のうちの1つ以上を含んでもよい。フッ素の添加は、DLCコーティングのバリア性、及び分散性を含む表面特性を高めるのに特に有用である。フッ素の供給源としては、4フッ化炭素(CF4)、6フッ化硫黄(SF66)、C2F6、C3F8、及びC4F10等の化合物が挙げられる。DLCコーティングに対するケイ素及び酸素の添加は、コーティングの光学的透明度と、熱安定性とを改善する傾向がある。耐酸化性を強化し、導電率を向上するために窒素が追加されてもよい。酸素の供給源としては、酸素ガス(O2)、水蒸気、エタノール及び過酸化水素が挙げられる。ケイ素の供給源としては、好ましくはSiH4、Si2H6及びヘキサメチルジシロキサン等のシランが挙げられる。窒素の供給源としては窒素ガス(N2)、アンモニア(NH3)及びヒドラジン(N2H6)が挙げられる。]
[0053] 添加剤は、ダイヤモンド様マトリックス内に組み込まれ、又は表面原子層に取り付けられ得る。添加剤がダイヤモンド様マトリックス内に組み込まれる場合、添加剤は密度及び/又は構造の摂動を生じる場合があるが、得られる材料は、基本的にダイヤモンド様炭素の特徴(化学的不活性、硬さ、バリア特性等)を有する密に充填された網状組織である。添加剤濃度が大きく、炭素濃度に対して50原子パーセントを超える場合、密度が影響を受け、ダイヤモンド様炭素網状組織の有益な特性が損失されるであろう。添加剤が表面原子層に取り付けられる場合、添加剤は表面の構造及び特性のみを変更するであろう。ダイヤモンド様炭素網状のバルク特性は、保存されるであろう。]
[0054] バリアアセンブリの多層の積み重ねに使用されるポリマー層は、好ましくは架橋可能である。架橋ポリマー層は、基材又はその他の層の上部に横たわり、様々な材料から形成することができる。好ましくはポリマー層は、下に横たわる層の上部で架橋される。必要に応じて、ポリマー層は、ロールコーティング(例、グラビアロールコーティング)又はスプレーコーティング(例、静電スプレーコーティング)等の従来のコーティング法を使用することによって適用された後、例えば紫外線(UV)照射を使用することによって架橋され得る。より好ましくは、ポリマー層は、上述したように、フラッシュ蒸発、蒸着、及びモノマーの架橋から形成される。蒸着させることが可能なアクリレートモノマーが特に好まれるため、蒸着させることが可能な(メタ)アクリレートモノマーは、そのプロセスでの使用に好ましい。好ましい(メタ)アクリレートは、約150〜約600、より好ましくは約200〜約400の分子量を有する。その他の好ましい(メタ)アクリレートの分子当たりの分子量対アクリレート官能基の数の比率の値は、約150〜約600g/mole/(メタ)アクリレート基、より好ましくは約200〜約400g/mole/(メタ)アクリレート基である。フッ素化(メタ)アクリレートは、より高い分子量又は比率、例えば、約400〜約3000の分子量、又は約400〜約3000g/mole/(メタ)アクリレート基の比率で使用することができる。コーティング効率は、支持体を冷却することにより改善され得る。特に好ましいモノマーは、例えばヘキサンジオールジアクリレート、エトキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、シアノエチル(モノ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、オクタデシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジニトリルアクリレート、ペンタフルオロフェニルアクリレート、ニトロフェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAエポキシジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピル化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、フェニルチオエチルアクリレート、ナフチルオキシ(naphthloxy)エチルアクリレート、環状ジアクリレート(例えば、Cytec Industries Inc.製のEB−130、及びSartomer Co.からSR833Sとして入手可能なトリシクロデカンジメタノールジアクリレート)、Cytec Industries Inc.製のエポキシアクリレートRDX80095、並びにそれらの混合物等の、単独で、又は他の多官能性若しくは一官能性(メタ)アクリレートと組み合わせて使用される多官能性(メタ)アクリレートを含む。例えば、ビニルエーテル、ビニルナフチレン、アクリロニトリル、及びこれらの混合物等の様々なその他の硬化性材料を架橋ポリマー層に含めることができる。]
[0055] ポリマー層の代替的な材料には、HSPETのTgよりも大きいか又は等しいTgを有する材料を含む。様々な代替的なポリマー材料を使用することができる。好適に高いTgのポリマーを形成する、蒸着可能なモノマーが特に好ましい。代替的なポリマー層は、好ましくはPMMAを上回るTg、より好ましくは少なくとも約110℃、更により好ましくは少なくとも約150℃、最も好ましくは少なくとも約200℃のTgを有する。この層の形成に使用できる特に好ましいモノマーには、ウレタンアクリレート類(例えば両方ともSartomer Co.から商業的に入手可能なCN−968、Tg=約84℃、及びCN−983、Tg=約90℃)、イソボルニルアクリレート(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−506、Tg=約88℃)、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−399、Tg=約90℃)、スチレンとブレンドしたエポキシアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なCN−120S80、Tg=約95℃)、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−355、Tg=約98℃)、ジエチレングリコールジアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−230、Tg=約100℃)、1,3−ブチレングリコールジアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−212、Tg=約101℃)、ペンタエリトリトールエステル類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−9041、Tg=約102℃)、ペンタエリトリトールテトラアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−295、Tg=約103℃)、ペンタエリトリトールトリアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−444、Tg=約103℃)、エトキシル化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−454、Tg=約103℃)、エトキシル化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−454HP、Tg=約103℃)、アルコキシル化三官能基アクリレートエステル類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−9008、Tg=約103℃)、ジプロピレングリコールジアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−508、Tg=約104℃)、ネオペンチルグリコールジアクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−247、Tg=約107℃)、エトキシル化(4)ビステノールaジメタクリレート類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なCD−450、Tg=約108℃)、シクロヘキサンジメタノールジアクリレートエステル類(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なCD−406、Tg=約110℃)、イソボルニルメタクリレート(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−423、Tg=約110℃)、環状ジアクリレート類(例えばCytec Industries Inc.から商業的に入手可能なEB−130、Tg=約208℃)及びトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート(例えばSartomer Co.から商業的に入手可能なSR−368、Tg=約272℃)、上述のメタクリレート類のアクリレート類、及び上述アクリレート類のメタクリレート類が挙げられる。]
[0056] 任意の層は、無機バリア層を1つ以上含む。無機バリア層は、複数の層が使用される際、同一である必要はない。様々な無機バリア材料を使用することができる。好ましい無機バリア材料には、金属、例えば、シリカ等の酸化ケイ素、アルミナ等の酸化アルミニウム、チタニア等の酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ニオビウム、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化ケイ素、酸化窒化ホウ素、酸化ホウ化ジルコニウム、酸化ホウ化チタン、及びこれらの組み合わせ等の金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化窒化物、金属酸化ホウ化物、及びこれらの組み合わせが挙げられる。酸化インジウムスズ、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びこれらの組み合わせは、特に好ましい無機バリア材料である。ITOは、それぞれの元素成分を適切に選択することによって導電性になり得るセラミック材料の特殊部類の一例である。アセンブリに組み込まれる場合、好ましくは無機バリア層は、スパッタリング(例えば、カソード又は平面マグネトロンスパッタリング)、蒸着(例えば、抵抗又は電子ビーム蒸着)、化学蒸着、めっき等のようなフィルム金属化技術に使用される技術を使用して形成される。最も好ましくは無機バリア層は、例えば反応性スパッタリング等のスパッタリングを使用して形成される。それぞれの無機バリア層の平坦度及び連続性並びにその下に横たわる層との接着性は、前処理(例えば、プラズマ前処理)によって向上することができる。]
[0057] ポリマー層は、モノマー又はオリゴマーの層を基材に塗布し、層を架橋し、例えばフラッシュ蒸発及び放射線架橋可能なモノマーの蒸着によってその位置でポリマーを形成し、続いて例えば、電子ビーム装置、UV光源、放電装置、又はその他の適したデバイスを使用して架橋することによって形成することができる。コーティング効率は、支持体を冷却することにより改善され得る。モノマー又はオリゴマーはまた、ロールコーティング(例えば、グラビアロールコーティング)、スプレーコーティング(例えば、静電スプレーコーティング)等の従来のコーティング方法を使用して基材に塗布され、続いて架橋されてもよい。ポリマー層は、溶媒中にオリゴマー又はポリマーを含む層を塗布し、溶媒を除去するために、その塗布された層を乾燥することによって形成され得る。高温でガラス状態を有するポリマー層を提供する場合、プラズマ重合を使用してもよく、ガラス転移温度はHSPETのガラス転移温度と等しいか又はそれ以上である。最も好ましくは、ポリマー層は、例えば米国特許第4,696,719号(Bischoff)、同第4,722,515号(Ham)、同第4,842,893号(Yializis et al.)、同第4,954,371号(Yializis)、同第5,018,048号(Shaw et al.)、同第5,032,461号(Shaw et al.)、同第5,097,800号(Shaw et al.)、同第5,125,138号(Shaw et al.)、同第5,440,446号(Shaw et al.)、同第5,547,908号(Furuzawa et al.)、同第6,045,864号(Lyons et al.)、同第6,231,939号(Shaw et al.)及び同第6,214,422号(Yializis)、同第7,015,640号(Schaepkens et al.)に;PCT国際公開第00/26973号(Delta V Technologies,Inc.)に;D.G.Shaw and M.G.Langlois,「A New Vapor Deposition Process for Coating Paper and Polymer Webs」,6th International Vacuum Coating Conference (1992)に;D.G.Shaw and M.G.anglois,「A New High Speed Process for Vapor Depositing Acrylate Thin Films:An Update」,Society of Vacuum Coaters 36th Annual Technical Conference Proceedings(1993)に;D.LG.Shaw and M.G.Langlois,「Use of Vapor Deposited Acrylate Coatings to Improve the Barrier Properties of Metallized Film」,Society of Vacuum Coaters 37th Annual Technical Conference Proceedings(1994)に;D.G.Shaw,M.Roehrig,M.G.Langlois and C.Sheehan,「Use of Evaporated Acrylate Coatings to Smooth the Surface of Polyester and Polypropylene Film Substrates」,RadTech(1996)に;J.Affinito,P.Martin,M.Gross,C.Coronado and E.Greenwell,「Vacuum deposited polymer/metal multilayer films for optical application」,Thin Solid Films 270,43〜48(1995)に;並びにJ.D.Affinito,M.E.Gross,C.A.Coronado,G.L.Graff,E.N.Greenwell and P.M.Martin,「Polymer−Oxide Transparent Barrier Layers」,Society of Vacuum Coaters 39th Annual Technical Conference Proceedings(1996)に記載されているように、フラッシュ蒸発及び蒸着とその後のその場での架橋により形成される。]
[0058] 例えば、米国特許出願第11/677327号(2007年2月21日出願)に記載されているように、シリコーン油及び任意のシラン源を用いてプラズマを形成するイオン増強プラズマ化学蒸着(PECVD)により形成された非晶質ダイヤモンド様フィルムも有用であり得る。]
[0059] 「非晶質ダイヤモンド様フィルム」という用語は、シリコーンを含み、また任意に、炭素、水素、窒素、酸素、フッ素、硫黄、チタン及び銅を含む群から選択される1つ以上の追加成分も含む、実質的に(即ち95%を超えて)又は完全に非晶質のガラスを指す。ある実施形態において、その他の元素が存在してもよい。非晶質ダイヤモンド状フィルムは、短距離秩序を付与するために原子のクラスタリングを含んでもよいが、180ナノメートル(nm)〜800nmの波長を有する放射線を悪影響を及ぼすように散乱させる可能性のあるミクロ又はマクロ結晶性につながる中距離及び長距離秩序は、本質的に欠いている。]
[0060] シリコーン、シリコーン油又はシロキサンは、交換可能に使用され、構造ユニットR2SiOを有するオリゴマー及び高分子量分子を指しており、式中、Rは、水素、(C1〜C8)アルキル、(C5〜C18)アリール、(C6〜C26)アリールアルキル、又は(C6〜C26)アルキルアリールから独立して選択される。これらは、また、ポリオルガノシロキサンとも呼ばれることがあり、ケイ素原子と酸素原子とが交互に並ぶ鎖(−O−Si−O−Si−O−)を含んでおり、ケイ素原子の遊離原子価が通常はR基に結合しているが、第2の鎖の酸素原子及びケイ素原子にもまた結合(架橋)して、拡張した網状構造(高MW)を形成していることもある。]
[0061] 非晶質ダイヤモンド状フィルム層又はコーティングは、少なくとも0.1W/cm2の順電力で動作するRF源を使用して、電力供給される電極上に蒸着される。真空チャンバは、これらの運転条件が電極上に非常に高い(>500V)負電位をもたらすように構成される。高い基板バイアス(例えば、イオン励起)を有するイオン衝撃の結果、形成されるコーティングは、非常に小さい自由体積を有する。電極は、所望に応じて水冷することができる。多くの実施形態では、気化シリコーン油等のシロキサン源は、得られるプラズマ形成コーティングが可撓性となるような量で導入される。これらのコーティングは、高い光透過度を有する。プラズマを維持するのを助け、非晶質ダイヤモンド状フィルム層又はコーティングの特性を変化させるために、例えば酸素、窒素及び/又はアンモニア等、いずれかの有用な追加のプロセスガスをシロキサン及び任意のシランとともに使用することができる。所望であれば、追加のプロセスガスの組み合わせを使用することもできる。]
[0062] 一部の実施形態では、非晶質ダイヤモンド様フィルム、層又はコーティングは、可撓性フィルムの片側又は両側に蒸着される。可撓性フィルムは、ポリマー及び/又は金属材料等、いずれか有用な材料から形成することができる。非晶質ダイヤモンド状フィルムは、任意の有用な厚さとすることもできる。多くの実施形態では、非晶質ダイヤモンド状フィルムは、500オングストロームを超える、又は1,000オングストロームを超える厚さを有することができる。多くの実施形態では、非晶質ダイヤモンド状フィルムは、1,000〜5,000オングストローム、又は1,000〜25,000オングストローム、又は1,000〜10,000オングストロームの範囲の厚さを有することができる。]
[0063] 一部の実施形態では、非晶質ダイヤモンド状フィルムは、1つ以上の非晶質ダイヤモンド様フィルム層、又は非晶質ダイヤモンド様フィルム層を蒸着するプラズマを形成するプロセスガスを変更する又はパルス状にすることによって形成された非晶質ダイヤモンド様フィルム層を含む。例えば、第1の非晶質ダイヤモンド状フィルムの基層を形成することができ、次いで、第1の層の上に第2の非晶質ダイヤモンド状フィルムの第2の層を形成することができ、その際、第1の層は、第2の層とは異なる組成を有する。一部の実施形態では、第1の非晶質ダイヤモンド状フィルム層は、シリコーン油プラズマから形成され、次いで、第2の非晶質ダイヤモンド状フィルム層が、シリコーン油及びシランプラズマから形成される。他の実施形態では、交互に並ぶ組成の2つ以上の非晶質ダイヤモンド様フィルムの層が形成されて、非晶質ダイヤモンド様フィルムを作り出す。]
[0064] 他のプラズマ蒸着バリアコーティング
有用な可撓性バリアフィルムは、例えば米国特許第6,348,237号(Kohler et al.)に記載されているようにプラズマ蒸着により調製される高炭素コーティング、ケイ素含有コーティング、又はそれらの組み合わせも含み得る。]
[0065] 本明細書で使用されるように、高炭素コーティングは、少なくとも50原子パーセントの炭素、典型的には約70〜95原子パーセントの炭素、0.1〜20原子パーセントの窒素、0.1〜15原子パーセントの酸素及び0.1〜40原子パーセントの水素を含む。そのような高炭素コーティングは、それらの物理的及び化学的特性に応じて、「非晶質」炭素コーティング、「水素化非晶質」炭素コーティング、「グラファイト」コーティング、「i−炭素」コーティング、「ダイヤモンド様」コーティング等に分類されてもよい。ケイ素含有コーティングは、通常、ランダムな組成のケイ素、炭素、水素、酸素及び窒素を含むポリマーコーティングである。]
[0066] そのようなコーティングは、周囲温度及び周囲圧力で通常液体である気化した有機材料とのプラズマ相互作用を用いて形成され得る。これらのコーティングは、均一な多成分コーティング(例えば、多数の出発物質から生成された1つのコーティング)、均一な一成分コーティング、及び/又は多層コーティング(例えば、高炭素材料とシリコーン材料との交互層)であってもよい。]
[0067] 一般に、コーティングのプロセスは、プラズマと、少なくとも1種の成分を含有する少なくとも1種の気化した有機材料を使用し、この気化した有機材料は真空中で約130Pa(1Torr)に濃縮されることができる。これらの蒸気は、真空中(外側空間内又は従来の真空チャンバ内のいずれか)で基材に向けて指向される。この基材は、高周波バイアス電極に直近し、好ましくは、高周波バイアス電圧に晒される結果、負に帯電される。意義深いことに、これらのコーティングは、溶媒を必要とせずに調製される。]
[0068] 例えば、第一の供給源からの1つの流れの中の高炭素プラズマと、第二の供給源からの別の流れの中のジメチルシロキサン等の気化された高分子量有機液体とを使用して、ワンパス(one-pass)蒸着手順により、コーティングの多層構造が生じる(即ち、高炭素材料の層、少なくとも部分的に重合したジメチルシロキサンの層、及び炭素/ジメチルシロキサン複合材料の中間又は界面層)。システム配置の変化により、所望により特性及び組成の漸進的な、又は突然の変化を伴う均一な多成分コーティング又は層状コーティングの制御された形成がもたらされる。アルゴン等のキャリアガスプラズマ、及びジメチルシロキサン油等の気化した高分子量有機液体から、1材料の均一なコーティングも形成し得る。]
[0069] プラズマ(例えば、米国特許第5,464,667号(Kohler et al.)に記載されているようなアルゴンプラズマ又は高炭素プラズマ)と、別個の供給源からの少なくとも1種の成分を含む少なくとも1種の気化した有機材料とは、コーティング形成中、相互作用することができる。プラズマは、気化した有機材料を活性化できるものである。プラズマは、周知の手段、又は本明細書に記載される点光源を使用して生成することができる。即ち、プラズマは、例えばラジカル形成、イオン化等の結果として、気化した有機材料を反応性とすることができるが、それらの反応性種は、尚、真空中で濃縮して重合コーティングを形成することができる。代替的に、プラズマは、表面上の気化した有機材料濃縮物としての気化した有機材料と相互作用することができ、それによりコーティングの全厚が重合される。したがって、プラズマと気化した有機材料とは、基材の表面上で、又は基材の表面と接触する前に相互作用し得る。いずれにしても、気化した有機材料とプラズマとの相互作用は、有機材料の反応性形態(例えば、シリコーンからのメチル基の損失)を提供して、例えば重合及び/又は架橋の結果として、コーティングの形成により材料を緻密化させる。]
[0070] 他の可撓性バリアフィルム
他の好適な可撓性バリアフィルムは、金属箔、金属化ポリマーフィルム、薄い可撓性の自立ガラス、及びポリマーフィルム上に蒸着されたガラスを含む。]
[0071] 乾燥剤
乾燥剤は、水を吸収又は非活性化する材料を含む。本発明で有用な乾燥剤は、不可逆的に(周囲条件下で)水を吸収し又は水と反応して、保護するべきOEDの近隣から水を除去するほぼ任意の材料を含むことができる。乾燥剤は、酸素も吸収又は非活性化し、したがって「ゲッター」として作用することができる。乾燥剤材料はポリマーバインダー中に分散されてもよい。いくつかの用途において、透明な乾燥剤が特に有用であり得る。]
[0072] 乾燥剤は、例えばカルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム及び同様物等の水反応性金属であってもよい。乾燥剤は、例えば酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ホウ素及び同様物等の酸化物であってもよい。例えば、アルキル−及びアルコキシ−アルミニウム化合物等の有機金属及び配位化合物も使用することができる。]
[0073] 好ましい乾燥剤は、国際公開第2006/093702号、同第2007/084386号及びPCT出願第US2007/076946号に開示されているような湿気反応性有機金属化合物を含む。湿気反応性有機金属化合物は、水と反応して、遊離水を化学反応により除去することができる。湿気反応性有機金属化合物は、以下の式で表される金属アルコキシドが好ましい。]
[0074] M(OR)n
(式中、MはAl、B、Ti又はZrであり、Rはアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、複素環基又はアシル基であり、nはMの結合価である。)それらの金属アルコキシドは、通常、多量体の形態で存在する。]
[0075] この金属アルコキシドは、以下の式に従って水と反応して、水を化学的に捕捉することができる。]
[0076] M(OR)n+xH2O→M(OH)x(OR)n−x+xROH
上記の式に示すように、金属アルコキシドは水と反応してアルコールROHを生成し、金属アルコキシドのRは、160℃以上、より好ましくは180℃以上の沸点を有するアルコールROHを与える基であることが好ましい。]
[0077] OR基の例には、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ラウリルオキシ基、ミリスチルオキシ基、セチルオキシ基、イソステアリルオキシ基及び2−オクチルドデシルオキシ基等のアルコキシ基、ボルネオキシ基、イソボルネオキシ基及びコレステルオキシ(cholesteroxy)基等の脂環式アルコキシル基、フェニルエチルオキシ基、フェニルプロピルオキシ基及びフェノキシエチルオキシ基等の芳香族環含有アルコキシ基、tert−ブチルフェノキシ基及び4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ基等のフェノキシ基、ポリオキシエチレンモノラウリルエステルオキシ基、ポリオキシエチレンモノメチルエーテルオキシ基、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテルオキシ基及びポリテトラヒドロフランモノメチルエーテルオキシ基等のポリオキシアルキレンモノアルキルエステル−又はモノエーテル−オキシ基、ポリジメチルシロキサン骨格含有アルコキシ基、並びに2−ピロリドン−1−エチル−2−オキシ基及びモルホリノエトキシ基等の窒素含有アルコキシ基が挙げられる。]
[0078] 上述した湿気反応性有機金属化合物は、例えば光硬化性吸湿性組成物中に提供されてもよい。光硬化性吸湿性組成物は、(a)湿気反応性有機金属化合物、(b)(メタ)アクリレート、(c)カルボキシル基含有重合性モノマー、及び(d)光重合開始剤を含有してもよい。本明細書で使用されるように、「(メタ)アクリル」という用語は、アクリル又はメタクリルを意味する。吸湿性フィルムは、吸湿性組成物をフィルム形態に成形し、フィルムを硬化させることにより形成され得る。]
[0079] ブレンドされる湿気反応性有機金属化合物(a)の割合は、全組成物を基準として、典型的には約5〜約70重量%である。]
[0080] (メタ)アクリレートに関しては、一官能性(メタ)アクリレート及び多官能性(メタ)アクリレートのいずれか一方又は両方を使用することができる。(メタ)アクリレートは、好ましくは約160℃以上、より好ましくは約180℃以上の沸点を有する。]
[0081] 一官能性(メタ)アクリレートの例には、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルケン(メタ)アクリレート、並びにN,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド及びN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド等のアクリルアミドが挙げられる。]
[0082] 多官能性(メタ)アクリレートは硬化生成物の強度を高めるよう添加されてもよく、その例には、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及びトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等のアルキルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエーテル(メタ)アクリレート、SILAPLANEFM7711、FM7721及びFM7725(Chisso Corp.)等のシリコーンジ(メタ)アクリレート、並びにエポキシ(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレートが挙げられる。]
[0083] これらの中でも、得られる硬化生成物の可撓性及び透明性を考慮すると、ウレタン(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートの例には、NOF Corp.製のBLEMMERPDBE−1300及びBLEMMER 85PDPE−1500B;Shin−Nakamura Chemical Co.,Ltd.製のNK Oligo EA Series;並びにNippon Kayaku Co.,Ltd製のKAYARADR Seriesが挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートの例には、NOF Corp.製のBLEMMER DA Series及びBLEMMER DP Series;Shin−Nakamura Chemical Co.,Ltd.製のNK Oligo U Series及びNK OligoUASeries;TOAGOSEICo.,Ltd.製のARONIX M1000 Series;KAYARAD UX3000、4000及び6000 Series;Arakawa Chemical Ind.,Ltd.製のBEAMSET 500 Series;Nippon Synthetic Chemical Industry Co.,Ltd.製のSHIKOH UV Series;Daicel UCB製のEbecryl Series;Negami Chemical Ind.,Co.,Ltd.製のArt Resin UN Series;Mitsubishi Rayon Co.,Ltd.製のDIABEAM UK Series;並びにNippon Soda Co.,Ltd製のTEAI1000が挙げられる。]
[0084] ブレンドされる多官能性(メタ)アクリレートの量は、この(メタ)アクリレートの(メタ)アクリロイル基が、全組成物100g当たり約0.05mol未満を占める量である。]
[0085] カルボキシル基含有重合性モノマーは、部分的に湿気反応性有機金属化合物と反応して、光重合によりポリマーの一部を形成し、相分離を生じない。カルボキシル基含有重合性モノマーの例には、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリロイルエチルフタレート、(メタ)アクリロイルエチルヘキサヒドロフタレート、エチレンオキシド修飾コハク酸(メタ)アクリレート及びβ−カルボキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸が好ましい。]
[0086] ブレンドされるカルボキシル基含有重合性モノマーの量は、湿気反応性有機金属化合物を基準として、好ましくは約0.1〜約50mol%、好ましくは約1〜約20%である。]
[0087] 光重合開始剤に関して、その例としては、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンジルメチルベンゾイルホルメート、2−エチルアントラキノン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(LucirinTPO、商標名、BASF製)、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキシド(Lucirin TPO−L、商標名、BASF製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(IRGACURE 819、Ciba−Geigy製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(DAROCURE 1173、商標名、Ciba−Geigy製)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(IRGACURE 2959、商標名、Ciba−Geigy製)、4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン(IRGACURE 184、商標名、Ciba−Geigy製)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン(IRGACURE 907、商標名、Ciba−Geigy製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン(IRGACURE 369、商標名、Ciba−Geigy製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル(methylviyl))フェニル]プロパンオリゴマー[ESACUREKIP 150、商標名、Lamberti製)、N,N’−オクタメチレンビスアクリジン(ADEKA OPTOMERN1717、商標名)及びアクリロイルベンゾフェノン(Ebercryl P36、商標名、Daicel UCB製)挙げられるが、これらに限定されない。光重合開始剤は、組成物を基準として約0.1〜約5重量%の量で添加される。]
[0088] 接着剤
本発明の封入フィルムシステムに有用な接着剤には、硬化性(例えば、UV硬化性又は熱硬化性)PSAを含む感圧接着剤(PSA);硬化性(例えば、UV硬化性又は熱硬化性)ホットメルトを含むホットメルト;及び十分なバリア特性を有して、酸素及び水分が接着剤の結合ラインを通して封入領域に侵入することを遅延し又は最少にする同様物が挙げられる。本実施形態では、低流動の、フィルムタイプの接着剤が好ましく、該接着剤は、封入領域内の間隙を容易に維持することができるため、それらの間隙が残留する。]
[0089] 好ましい接着剤には、Adhesive Research,Inc.,Glen Rock,PA製のARclear(商標)90453及びARclear(商標)90537等のUV硬化性PSAが挙げられる。]
[0090] 他の好ましい接着剤には、国際公開第2007/087281号に開示されているもの等の水素添加環状オレフィン系ポリマー及びポリイソブチレン樹脂を含有する接着剤組成物が挙げられる。これらの接着性組成物は、水素添加環状オレフィン系ポリマー、及び重量平均分子量が500,000g/mole以上であるポリイソブチレン樹脂を含む。環状オレフィン系ポリマーである第1の成分は、一般に低水分透過性の樹脂であり、ポリイソブチレン樹脂の接着性能に影響を与えることができる。特に、環状オレフィン系ポリマーは、例えば、粘着付与剤等の石油樹脂を水素添加することにより得られる水素添加石油樹脂を含むことができる。水素添加石油樹脂は、部分的に水素添加された樹脂、完全に水素添加された樹脂、又はそれらの組み合わせを含み得る。部分的に水素添加された樹脂は任意の水素添加度を有し得る。一実施形態において、完全に水素添加された樹脂が、その低水分透過性及びポリイソブチレン樹脂との適合性から望ましい。]
[0091] 環状オレフィン系ポリマーの特定の例には次が挙げられるがこれらに限定されない:水素添加テルペン系樹脂(例えば、商品名CLEARON P、M及びK(Yasuhara Chemical)で市販の樹脂);水素添加樹脂又は水素添加エステル系樹脂(例えば、商品名FORAL AX(Hercules Inc.)、フォーラル105(Hercules Inc.)、PENCEL A Arakawa Chemical Industries Co.,Ltd.))、ESTERGUM H Arakawa Chemical Industries Co.)、及びSUPERESTER A(Arakawa Chemical Industries Co.);不均化樹脂又は不均化エステルベース樹脂(例えば、商品名PINECRYSTAL(Arakawa Chemical Industries Co.)で商業的に入手可能な樹脂;石油ナフサの熱分解により生成されたペンテン、イソプレン、ピペリン及び1,3−ペンタジエン等のC5留分を共重合して得られたC5系石油樹脂の水素化樹脂である水素化ジシクロペンタジエンベースの樹脂(例えば、商品名ESCOREZ 5300(Exxon Chemical Co.)、ESCOREZ 5400 Exxon Chemical Co.)及びEASTOTAC H(Eastman Chemical Co.)で商業的に入手可能な樹脂);部分水素化芳香族修飾ジシクロペンタジエンベースの樹脂(例えば、商品名ESCOREZ 5600(Exxon Chemical Co.)で商業的に入手可能な樹脂);石油ナフサの熱分解により生成されたインデン、ビニルトルエン及びα−又はβ−メチルスチレン等のC9留分を共重合して得られたC9系石油樹脂の水素化から生じた樹脂(例えば、商品名ARCON P又はARCON M(Arakawa Chemical Industries Co.)で商業的に入手可能な樹脂);並びに上述したC5留分及びC9留分の共重合石油樹脂の水素化から生じた樹脂(例えば、商品名IMARV(Idemitsu Petrochemical Co.)で商業的に入手可能な樹脂)。一実施形態において、環状オレフィン系ポリマーは、その低水分透過性及び透明性から水素添加ジシクロペンタジエン系樹脂である。]
[0092] 接着性封入用組成物で使用可能な環状オレフィン系ポリマーの重量平均分子量は、典型的には約200〜5,000g/モルである。別の実施形態では、環状オレフィン系ポリマーの重量平均分子量は約500〜3,000g/モルである。重量平均分子量が5,000g/モルを超えた場合、粘着性が乏しくなるか、又はポリイソブチレン系樹脂との適合性が低下する場合がある。]
[0093] 接着性封入用組成物では、環状オレフィン系ポリマーを様々な割合でポリイソブチレン系樹脂とブレンドすることが可能である。一般に、約20重量%〜90重量%の環状オレフィン系ポリマーを約10重量%〜80重量%のポリイソブチレン樹脂とブレンドする。別の実施形態では、約20重量%〜70重量%の環状オレフィン系ポリマーを約30重量%〜80重量%のポリイソブチレン樹脂とブレンドする。]
[0094] ポリイソブチレン樹脂である第2の成分は、一般に主鎖又は側鎖にポリイソブチレン骨格を有する樹脂である。基本的に、かかるポリイソブチレン樹脂は、塩化アルミニウム又は三フッ化ホウ素等のルイス酸触媒の存在下で、イソブチレン単体あるいはイソブチレン及びn−ブテン、イソプレン、又はブタジエンの混合物を重合することにより調製可能である。好適なポリイソブチレン樹脂は、商品名VISTANEX(Exxon Chemical Co.)、HYCAR(Goodrich Corp.)、OPANOL(BASFAG)、及びJSRブチル(Japan Butyl Co.,Ltd.)で市販されている。]
[0095] ポリイソブチレン樹脂は一般に、環状オレフィン系ポリマー(第1の成分)と同様の、化合物の極性を特徴付ける指標である溶解度パラメータを有し、透明フィルムを形成可能であるような環状オレフィン系ポリマーとの良好な適合性(即ち、混和性)を示す。また、有機EL素子の発光層又は電荷移動層に使用される多くの芳香環含有有機化合物と比較して、この樹脂は一般に低極性及び高粘度である。有機EL素子が封入剤と接触する場合でさえ、この構成要素は通常おかされない。更に、ポリイソブチレン樹脂の表面エネルギーは低く、この樹脂を粘稠な接着性封入用組成物で使用した場合、接着剤は被着剤に容易に塗り広げられ、中間面のボイドの発生は最小限である。更に、ガラス転移温度及び水分透過性が低く、したがってポリイソブチレン樹脂は接着性封入用組成物の主剤として好適である。]
[0096] ポリイソブチレン樹脂の重量平均分子量(GPCによるポリスチレン換算平均分子量)は約300,000g/モル以上である。別の実施形態において、ポリイソブチレン樹脂の重量平均分子量は多くの場合500,000g/モル以上である。分子量が大きいと、調製される接着性封入用組成物は広いゴムプラトー領域を有することができ、十分高い熱抵抗性及び剥離強度を維持することができる。]
[0097] ポリイソブチレン樹脂は、接着性封入用組成物の処方によって様々な粘度を有し得る。ジイソブチレン中20℃で固有粘度によって測定した粘度によって確定する場合、ポリイソブチレン樹脂の粘度平均分子量は約100,000〜10,000,000g/モル又は約500,000〜5,000,000g/モルである。]
[0098] 別の実施形態には、水素添加環状オレフィン系ポリマー、ポリイソブチレン樹脂、光硬化性樹脂及び光重合開始剤を含む接着性封入用組成物が挙げられる。水素添加環状オレフィン系ポリマー及びポリイソブチレン樹脂は、上述の通りである。]
[0099] 光硬化性樹脂は硬化前の接着性封入用組成物の流動性を高めることができ、被着剤のための組成物の湿潤性を高めることができる。光硬化性樹脂を含む実施形態は、樹脂の硬化により接着性封入用組成物の接着力及び保持力を高めることができる。]
[0100] 光硬化性樹脂は飽和又は不飽和であってもよく、脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式であってもよい。いくつかの実施形態において、飽和長鎖アルキル(メタ)アクリレート類、飽和長鎖状アルキル(メタ)アクリレート類、脂環式(メタアクリレート類、エポキシ樹脂類、又はこれらの組み合わせを、水素添加環状脂肪族炭化水素樹脂及びポリイソブチレンの混和性を高めることができるという理由から、使用することができる。樹脂は、ヒドロキシ基又はアルコキシ基等の様々な基を有する非置換又は置換であっても良い。]
[0101] 代表的な長鎖アルキル(メタ)アクリレート光硬化性樹脂には次が挙げられるがこれらに限定されない:オクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート及び水素添加ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート樹脂。代表的な脂環式(メタ)アクリレート光硬化性樹脂には次が挙げられるがこれらに限定されない:イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジイルメタクリレート、ペンタメチルピペリジイルメタクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、トリ−シクロデカンジオールジ(メタ)アクリレート及びトリ−シクロデカンジ−メタノールジ(メタ)アクリレート。代表的なエポキシ光硬化性樹脂には次が挙げられるがこれらに限定されない:エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化ポリブタジエン、ポリイソブテンオキシド、α−ピネンオキシド、リモネン二酸化物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリ−シクロデカンジ−メタノールジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、及び1,2−ビス[(3エチル−3オキシテタニルメトキシ(3oxthethanylmethoxy))メチル]ベンゼン。]
[0102] いくつかの実施形態において、1を越える硬化基を含む光硬化性樹脂を使用する。光硬化性樹脂の混合物もまた使用可能であることは当業者には理解されよう。]
[0103] 一般に、光硬化性樹脂は接着性封入用組成物中に5重量%〜50重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、光硬化性樹脂が5重量%未満の量で存在する場合、組成物は十分な接着力及び保持力を提供しない。いくつかの実施形態において、光硬化性樹脂が50重量%を越える量で存在する場合、最終的な接着性封入層の水分透過性又は可撓性は低くなる可能性がある。低い水分透過性が特に所望の場合、光硬化性樹脂は一般に5重量%〜20重量%の量で存在する。かかる状況ではこのような低い量が望ましい場合があり、その理由は、光硬化性樹脂は通常水素添加環状オレフィン系ポリマー又はポリイソブチレン樹脂より高い水分透過性を有しているからである。]
[0104] 光重合開始剤を含む実施形態において、一般に、光ラジカル開始剤かカチオン開始剤のいずれかを使用することができる。一般に、開始剤の選択は、少なくとも一部において接着性封入用組成物に含まれる特定の光硬化性樹脂に依存する。]
[0105] 例示的な光ラジカル開始剤には、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−[4−(メチルチオ)−メチル−1−フェニル]−2−モルホリノプロパノン、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンジルメチルベンゾイルホルメート、2−エチルアントラキノン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(商品名LUCIRINTPOでBASFAGから商業的に入手可能)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルエトキシホスフィンオキシド(商標名LUCIRIN TPO−LでBASF AGから商業的に入手可能)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(商品名IRGACURE 819でCiba−Geigy Co.から商業的に入手可能)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名DAROCURE 1173でCiba−Geigy Co.から商業的に入手可能)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(商品名IRGACURE 2959でCiba−Geigy Co.から商業的に入手可能)、4−(2−アクリリルオキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名IRGACURE 184でCiba−Geigy Co.から商業的に入手可能)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン(商品名IRGACURE 907でCiba−Geigy Co.から商業的に入手可能)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン(商品名IRGACURE 369でCiba−Geigy Co.から商業的に入手可能)、N,N’−オクタメチレンビスアクリジン(商品名ADEKA OPTOMERN1717でADEKA Corp.から商業的に入手可能)及びアクリロイルベンゾフェノン(商品名EBERCRYL P36でCytec Industries Inc.Co.,Ltd.から商業的に入手可能)が挙げられが、これらに限定されない。]
[0106] 一実施形態において、オニウム塩が、その金属イオン混入レベルの低さから使用可能である。オニウム塩にはヨードニウム、スルホニウム及びホスホニウム錯体塩類が挙げられるがこれらに限定されない。一般に有用なオニウム塩類は、一般式Y+X−を有してもよい。Yは、アリールジアルキルスルホニウム、アルキルジアリールスルホニウム、トリアリールスルホニウム、ジアリールヨードニウム及びテトラアリールホスホニウムカチオン類であり、各アルキル基及びアリール基は置換されていてもよい。XはPF6−、SbF6−、CF3SO3−、(CF3SO2)2N−、(CF3SO2)3C−、(C6F5)4B−アニオン類を含んでもよい。]
[0107] 光カチオン開始剤の例には次が挙げられるがこれらに限定されない:商品名UVI−6990又はUVI−6974でUnion Carbide Corp.から商業的に入手可能;SP−150又はSP−170でADEKA Corp.から商業的に入手可能;SI−180又はSI−110でSanshin Chemical Co.から商業的に入手可能;IK−85でDegussa AGから商業的に入手可能;PHOTOINITIATOR 2074でRodia Inc.から商業的に入手可能;及びCI−2734、CI−2855、CI−2823又はCI−2758でNippon Soda Co.,Ltd.から商業的に入手可能。]
[0108] 光重合開始剤の混合物を使用することが可能であることもまた当業者には理解されよう。]
[0109] 一般に、光重合開始剤は、接着性封入用組成物の重量に対して0.01重量%〜5重量%の量で存在する。光重合開始剤の量が0.01重量%未満であるいくつかの実施形態では、接着性封入用組成物の硬化は所望よりもゆっくりである。光重合開始剤の量が5重量%を超えるいくつかの実施形態では、接着性封入用組成物からのガス放出量は所望よりも多い。]
[0110] 任意に、接着剤は乾燥剤を含んでもよい。乾燥剤を充填した接着剤は、例えば米国特許第6,936,131号(McCormick et al.)に記載されている。]
[0111] 剥離ライナー
剥離ライナーは本発明の可撓性封入フィルムシステムに使用されて、封入フィルムシステムをOED基材に結合する前に接着剤を保護することができる。当技術分野にて公知の剥離ライナーを使用することができる。有用な剥離ライナーの例には、シリコーン及び同様物で被覆されたクラフト紙;ポリプロピレンフィルム;テフロン(登録商標)(商標)フィルム;並びにシリコーン、フッ化炭素及び同様物で被覆されたポリエステル及び他のポリマーフィルムが挙げられる。]
[0112] いくつかの実施形態において、剥離ライナーは、酸素及び水分バリア特性を有する。例えば、剥離ライナーは、23℃及び90%相対湿度にて約0.1cc/m2/日未満の酸素透過度を有してもよい。そのような実施形態において、剥離ライナーは、乾燥剤を雰囲気から保護する役割も果たし、したがってOED上での使用前にその枯渇を防止する。バリア特性を有する剥離ライナーの例は、シリコーン又はフッ化炭素コーティング等の剥離剤コーティングで処理された、公知のバリアフィルム(例えば、食品パッケージに使用されるバリアフィルム)を含む。可撓性バリアフィルムとして上述されたフィルムも、剥離剤コーティングで処理され、バリア特性を有する剥離ライナーとして使用され得る。]
[0113] 任意の保護層
いくつかの実施形態において、乾燥剤をOEDから物理的に分離し又は電気的に絶縁することが望ましい。例えば、反応性金属乾燥剤は、ある種類のOED(例えば、画素化)と直接接触した場合に電気的短絡を生じ得る、導電性を有する。したがって、本発明の可撓性封入フィルムシステムは、乾燥剤をOEDから物理的及び電気的に隔離する保護層を含んでもよい。保護層は、乾燥剤の薄片又は粒子がバリアフィルムから剥落して、OEDを損傷することも防止し得る。]
[0114] 好適な保護層は、少なくとも部分的に酸素及び水分に対して透過性であり、それにより乾燥剤はOED封入領域から隔離されない。好適な保護層材料の例には、多孔質セラミックス(例えば、スパッタした薄いアルミナ)並びに公知の酸素及び水輸送能力を有するポリマー(例えば、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリアクリルアミド類、ポリアルキレングリコール類及び同様物)が挙げられる。好ましくは、保護層は、電気的短絡を防止できる誘電体層(例えば、絶縁セラミック又はポリマーフィルム)である。]
[0115] 他の、任意の特徴
バリアアセンブリに様々な機能的な層又はコーティングを加えて、特にバリアフィルムの表面におけるそれらの物理的又は化学的特性を変更又は改善することができる。そのような層又はコーティングには、例えば、可視光−透過性導電性層又は電極(例えば酸化インジウムスズの);静電気防止コーティング又はフィルム;難燃剤;UV安定剤;耐摩耗性又はハードコート材料;光学コーティング;防曇材料;反射防止コーティング;汚れ防止コーティング;偏光コーティング;抗汚(anti-fouling)材料;磁気又は磁気光学コーティング又はフィルム;写真乳剤;プリズムフィルム;ホログラフィックフィルム又は像;感圧接着剤又はホットメルト接着剤等の接着剤;隣接した層に対する接着を促進する下塗りフィルム;及びバリアアセンブリが接着剤ロール形態で使用される際の使用のための低接着後面サイズ材料が挙げられる。これらの機能性成分は1層以上のフィルムの最外層に組み込むことができ、又はそれらを別個のフィルム若しくはコーティングとして適用することができる。]
[0116] 様々な、任意の特徴を、本発明の可撓性封入フィルムシステムに含めることができる。任意の特徴の例としては、水分暴露指示物、画像及びスペーサ構造が挙げられる。水分暴露指示物は、可撓性封入フィルムシステムの使用前の乾燥剤の状態に関する指標を提供するよう含められる。可撓性封入フィルムシステムは、製品識別、配向又は配置情報、宣伝若しくはブランド情報、装飾、又は他の情報の表示に使用されるような、インク、又は他の印刷された指標で処理されてもよい。例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷、熱転写印刷、凸版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、点描印刷、レーザー印刷及び同様物等の様々な技術を使用して可撓性封入フィルムシステム上に印刷することができる。例えば接着剤中にスペーサ構造を含んで、特定の結合ラインの厚さを維持してもよい。スペーサ構造はまた、適切な位置内(例えば、接着剤で包囲された領域内)に含まれて可撓性バリアフィルムの変形を制限し、それにより封入システムによるOEDの摩耗損傷の可能性を低減することができる。]
[0117] 製造方法
本発明の可撓性封入フィルムシステムは、以下の3つの工程を用いて製造することができる。(1)可撓性バリアフィルムを獲得する工程、(2)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に接着剤を堆積させる工程、及び(3)乾燥剤を堆積させる工程。可撓性バリアフィルムの獲得は、常に最初の工程である。しかしながら、他の2つの工程は、順序を変更してもよい。]
[0118] 第一の工程は、可撓性バリアフィルムを製造し、又は別様に可撓性バリアフィルムを獲得する(例えば、市販の可撓性バリアフィルムを購入する)ことを含む。好ましくは、可撓性バリアフィルムはロールの構成である。]
[0119] 可撓性バリアフィルムを形成する本発明の方法の一実施形態では、第二の工程において、乾燥剤を可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に堆積させる。乾燥剤の堆積は、例えば、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、酸化ホウ素、アルキル−及びアルコキシ−アルミニウム化合物並びに同様物等の材料の蒸着により達成され得る。反応性金属及び例えばCaO及びBaO等の乾燥酸化物は、スパッタリング又は反応性スパッタリングにより堆積され得る。シャドーマスキング法は、乾燥剤が可撓性バリアフィルムの特定の領域内のみに配置されるように、乾燥剤を蒸着してパターン付けする場合に使用され得る。ポリマーバインダー中の乾燥剤(例えば、ポリマーバインダー中のCaO、BaO又はアルミニウム化合物)は、溶液ベースのコーティング若しくは印刷技術(例えば、ナイフ又はスプレーコーティング(任意に、マスク又はステンシルを介した)、スクリーン印刷、フレキソ印刷及び同様物)を使用して可撓性バリアフィルム上に堆積されてもよく、又はポリマーバインダーが粘着性の場合(例えば、PSA又はホットメルト)は可撓性バリアフィルム上に積層されてもよい。代替的に、乾燥剤フィルムは接着剤又は熱転写技術を使用して可撓性バリアフィルム上に配置されてもよい。所望であれば、乾燥剤は、任意の保護層でオーバーコートされてもよい。]
[0120] 本実施形態では、第三の工程は、接着剤を可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に加える。典型的には、接着剤を、乾燥剤領域の周辺部が接着剤により包囲されるよう配置する。しかしながら、いくつかの光学的用途において、乾燥剤領域を接着剤で完全に覆うことが好ましく、それにより可撓性封入フィルムシステムがOED基材に接着された際、接着剤がOEDと乾燥剤との間の間隙を満たす。接着剤は、例えば、接着剤成分の溶液を使用して、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷若しくはフレキソ印刷等の印刷技術により、又は硬化性モノマー及び/又はオリゴマーからなる100%固体組成物により提供されてもよく、硬化性モノマー及び/又はオリゴマーは、続いて乾燥、硬化、又は部分的に硬化されて接着剤を形成する。]
[0121] 次に、可撓性封入フィルムシステムに剥離ライナーを適用して、封入システムが使用される迄、接着剤を保護する。代替的に、接着剤は接着剤転写フィルムの形態で、ライナー上(又はライナー間)に予め形成されてもよい。この構造は、接着剤内に開口部を任意に有し得る。例えば、この構造をキスカット(kiss-cut)して接着剤フィルム内に開口部を形成し、又は開口部は印刷技術により形成されてもよい。次に、接着剤内の開口部と乾燥剤との位置が合うように(in registration)、転写接着剤を可撓性バリアフィルムに積層してもよい。ライナーは定位置に残されてもよく、又は例えばより良好なバリア特性を有する異なる剥離ライナーと交換されてもよい。]
[0122] 可撓性バリアフィルムを形成する本発明の方法の第二の実施形態では、第二の工程において、(例えば、上述したように)接着剤を可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に堆積させる。次に、乾燥剤を(例えば、上述したように)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に堆積させる。本方法のこの実施形態は、典型的には、接着剤が乾燥剤領域の周辺部を包囲する(例えば、可撓性封入システムが基材に接着された際、接着剤が乾燥剤の周囲に「ガスケット」を形成するように)、可撓性封入フィルムシステムの形成に使用される。可撓性バリアフィルムを形成する本方法のこの実施形態の利点は、所望であれば乾燥剤の堆積前に剥離ライナーを接着剤上に配置することができ、剥離ライナーを乾燥剤堆積のための堆積マスクとして使用できることである。]
[0123] 可撓性バリアフィルムを形成する本方法の第三の実施形態では、接着剤が(例えば、上述したように)可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に堆積された後、乾燥剤が(例えば、上述したように)接着剤の少なくとも一部分上に堆積される。この実施形態では、剥離ライナーを接着剤の少なくとも一部分上に配置して、剥離ライナーを乾燥剤堆積のための堆積マスクとして使用することも可能である。]
[0124] 可撓性封入フィルムシステムの全製造はバッチモードで行われて、単一の可撓性封入「蓋」又は複数の蓋を含むシートを形成してもよい。代替的に、プロセスは連続的なウェブモードで行われて、複数の蓋を含むフィルムのロールを形成してもよい。バッチ又はウェブプロセスにおいて、可撓性バリアフィルムは全基材又はウェブを形成し得る。バリアフィルムは、例えばロール形態であってもよい。バリアフィルムがロール形態の場合、バリアフィルムの後面は、剥離材料を含むことが好ましい。次にバリアフィルムの後面は、別個の剥離ライナーに関連した追加の材料及び加工コストを有することなく、乾燥剤を雰囲気から保護する役割を果たし、OED上での使用前の枯渇を防止することができる。]
[0125] 代替的に、より小さい可撓性バリアフィルムの断片を加工のためにキャリアシート又はウェブに接着してもよい。可撓性バリアフィルムの断片を有するキャリアウェブは、例えばロール形態であってもよい。キャリアウェブがロール形態の場合、キャリアウェブの後面は、剥離材料を含むことが好ましい。次にキャリアウェブの後面は、別個の剥離ライナーに関連した追加の材料及び加工コストを有することなく、乾燥剤を雰囲気から保護する役割を果たし、OED上での使用前の枯渇を防止する。]
[0126] 別の実施形態では、キャリアフィルムなしで可撓性バリアフィルムを使用し、個々の可撓性封入蓋を加工及び変換した後、キャリアウェブ又はフィルム上に配置してもよい。]
[0127] 図6に、本発明の「単独化された」封入フィルムシステムを示す。単独化封入フィルムシステム60は、除去可能な接着剤618によりキャリアウェブ620に接着された3つの可撓性バリア蓋6A、6B、6Cを備える。各可撓性バリア蓋6A、6B、6Cは、可撓性バリアフィルム605、乾燥剤610及び接着剤606を含む。各可撓性バリア蓋6A、6B、6Cは、別個の剥離ライナー612A、612B、612Cを有する。図7にも、本発明の単独化封入フィルムシステムを示す。単独化封入フィルムシステム70は、可撓性バリア蓋7A、7B、7Cがそれら全部を覆う連続的な剥離ライナー712を有する以外は、単独化封入フィルムシステム60と同様である。] 図6 図7
[0128] 図6及び図7の単独化封入システムは、例示を目的として3つの可撓性バリア蓋を含む。本発明の単独化封入システムは、任意数の可撓性バリア蓋を含んでもよい。] 図6 図7
[0129] 単一の剥離ライナーは、可撓性バリア蓋の群、更に多数の群を覆うのに使用することができる。例えば25個の可撓性バリア蓋と、25個全部の可撓性バリア蓋を覆う単一の剥離ライナーとを有する発明の単独化封入フィルムシステムは、剥離ライナーを除去し、可撓性バリア蓋の全群をデバイス基材上に貼付することにより、単一のデバイス基材上に含まれる25個の対応するOLEDの封入に使用することができる。]
[0130] 可撓性封入フィルムシステムが集合された後、個々のユニット、シート又はロールを、例えば上述した可撓性バリアフィルムと類似したバリア材料で形成されたパウチ、ガラス容器、金属缶及び同様物等の高度なバリア包装材料内に配置することにより、雰囲気から更に保護してもよい。乾燥剤及び不活性雰囲気をこの包装内に組み込んで、出荷中に可撓性封入フィルムシステムを保護してもよい。]
[0131] 使用方法
本発明の可撓性封入フィルムシステムは、薄フィルムトランジスタ(OTFTを含む)、光電池(OPVを含む)又は太陽電池(例えば、CIGS)、発光ダイオード(OLED、エレクトロルミネセントフィルム及び同様物を含む)等の電子デバイスを封入するのに使用され得る。図8に、接着剤806を用いてシステムをOLED基材802に取り付けることにより、OLED 800を封入するのに使用されている本発明の可撓性封入フィルムシステム8を示す。] 図8
[0132] 電子デバイス製造業者は、本発明の可撓性封入フィルムシステムを、例えば以下のように使用することができる。可撓性封入フィルムシステムを、好適な包装にて(例えば、気密包装にて)、電子デバイス製造業者へ出荷し得る。電子デバイス製造業者は、システムを開け、不活性雰囲気下で好適な封入工具内に配置し得る。次に、剥離ライナーを除去し、可撓性封入フィルムシステムを電子デバイス上に適用し得る。封入するべき電子デバイスは可撓性又は剛性であり得、デバイス−支持基材は可撓性又は剛性であり得る。適用は、例えば図9に示す装置のようなローラータイプの装置で達成され得る。適用ローラー930は封入フィルム932上を回転し、封入フィルムをデバイス支持基材934上に加圧する。可撓性封入フィルムシステムの適用に、他の方法を使用してもよい。好ましくは、本方法は、基本的にボイドを有さない良好な結合又は結合ラインを提供し、結合ラインと封入するべきデバイスとの適切な位置決めを可能にする。封入フィルムが配置されたら、結合ラインに追加の圧力を適用して、良好な密封を確実にし得る。熱及び/又はUV照射等のエネルギーを結合ライン適用して、接着剤の幾分かの流動及び/又は硬化を誘導し、その水分及び酸素透過性を低下させてもよい。可撓性封入フィルムシステムは、母シートから既に単独化された個々の電子デバイスに適用してもよく、又は単独化前に母シート上の複数の電子デバイスに適用してもよい。封入プロセスは、バッチモード又は連続的なウェブモードで行うことができる。] 図9
权利要求:

請求項1
(a)可撓性バリアフィルムと、(b)前記可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上の接着剤と、(c)前記可撓性バリアフィルム又は接着剤の一部分上の乾燥剤と、を備える封入フィルムシステム。
請求項2
前記可撓性バリアフィルムが、金属化フィルム又は金属箔を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項3
前記可撓性バリアフィルムが、少なくとも1つの無機フィルム層及び少なくとも1つの有機フィルム層を含む多層フィルムアセンブリである、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項4
前記多層フィルムアセンブリが可撓性基材を備え、前記基材は、HSPETのTgよりも大きいか又は等しいTgを有する第一のポリマー層でオーバーコートされ、HSPETのTgよりも大きいか又は等しいTgを有する少なくとも1つの第二のポリマー層で分離される少なくとも2つの無機バリア層で更にオーバーコートされている、請求項3に記載の封入フィルムシステム。
請求項5
前記可撓性基材が光透過性である、請求項4に記載の封入フィルムシステム。
請求項6
前記可撓性基材が、HSPETのTgよりも大きいか又は等しいTgを有する、請求項4に記載の封入フィルムシステム。
請求項7
前記第一及び第二のポリマー層が、シクロヘキサンジメタノールジアクリレートエステル、イソボルニルメタクリレート、環状ジアクリレート又はトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレートからなるポリマーを含む、請求項4に記載の封入フィルムシステム。
請求項8
少なくとも1つの無機バリア層が金属酸化物を含む、請求項4に記載の封入フィルムシステム。
請求項9
前記可撓性バリアフィルムが、23℃及び90%相対湿度にて、0.005cc/m2/日未満の酸素透過度を有する、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項10
前記可撓性バリアフィルムが、38℃及び100%相対湿度にて、0.005g/m2/日未満の水蒸気透過度を有する、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項11
前記可撓性バリアフィルムが、傾斜組成のバリアコーティングで被覆された可撓性基材を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項12
前記可撓性バリアフィルムが、可撓性基材と、前記基材上にオーバーコートされた第一のポリマー層と、前記第一のポリマー層上にオーバーコートされた第二のポリマー層と、を備え、前記第一のポリマー層が第一のポリマーから構成され、第二のポリマー層が前記第一のポリマーとは異なる第二のポリマーから構成され、前記第二のポリマーがプラズマポリマーを含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項13
前記第一のポリマー層がプラズマポリマーを含む、請求項12に記載の封入フィルムシステム。
請求項14
前記第一のポリマー層がUV硬化アクリレートを含む、請求項12に記載の封入フィルムシステム。
請求項15
前記第一のポリマー層上にオーバーコートされた前記第二のポリマー層がダイアドを含み、前記可撓性バリアフィルムが、前記基材上にオーバーコートされた複数の前記ダイアドを有する、請求項12に記載の封入フィルムシステム。
請求項16
少なくとも2つの前記ダイアドの間に追加の層を更に含む、請求項15に記載の封入フィルムシステム。
請求項17
前記可撓性バリアフィルムがダイヤモンド様炭素層を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項18
前記ダイヤモンド様炭素層がポリマー層上にオーバーコートされ、前記ポリマー層が可撓性基材上にオーバーコートされている、請求項17に記載の封入フィルムシステム。
請求項19
前記ダイヤモンド様炭素層上にオーバーコートされた前記ポリマー層がダイアドを含み、前記可撓性バリアフィルムが、前記基材上にオーバーコートされた複数の前記ダイアドを有する、請求項18に記載の封入フィルムシステム。
請求項20
少なくとも2つの前記ダイアドの間に追加の層を更に含む、請求項19に記載の封入フィルムシステム。
請求項21
前記可撓性バリアフィルムがダイヤモンド様ガラス層を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項22
前記ダイヤモンド様ガラス層がポリマー層上にオーバーコートされ、前記ポリマー層が可撓性基材上にオーバーコートされている、請求項21に記載の封入フィルムシステム。
請求項23
前記ダイヤモンド様ガラス層上にオーバーコートされた前記ポリマー層がダイアドを含み、前記可撓性バリアフィルムが、前記基材上にオーバーコートされた複数の前記ダイアドを有する、請求項22に記載の封入フィルムシステム。
請求項24
前記可撓性バリアフィルムがダイヤモンド様フィルム層を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項25
前記ダイヤモンド様フィルム層が、シリコーン油から形成されたプラズマを使用して製造された、請求項24に記載の封入フィルムシステム。
請求項26
前記ダイヤモンド様フィルム層がポリマー層上にオーバーコートされている、請求項25に記載の封入フィルムシステム。
請求項27
前記乾燥剤が、水反応性金属又は金属酸化物を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項28
前記乾燥剤が有機金属化合物を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項29
前記乾燥剤が透明である、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項30
前記乾燥剤がポリマーバインダー中に分散されている、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項31
前記接着剤が感圧接着剤を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項32
前記接着剤がUV硬化性感圧接着剤を含む、請求項31に記載の封入フィルムシステム。
請求項33
前記接着剤が熱硬化性感圧接着剤を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項34
前記接着剤がホットメルト接着剤を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項35
前記接着剤がUV硬化性ホットメルト接着剤を含む、請求項34に記載の封入フィルムシステム。
請求項36
前記接着剤が熱硬化性ホットメルト接着剤を含む、請求項34に記載の封入フィルムシステム。
請求項37
前記接着剤が前記乾燥剤よりも厚い、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項38
前記乾燥剤が前記可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に存在する、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項39
前記接着剤が前記乾燥剤の周辺部を包囲するようにパターン化されている、請求項38に記載の封入フィルムシステム。
請求項40
前記接着剤が前記乾燥剤を完全に覆っている、請求項38に記載の封入フィルムシステム。
請求項41
前記乾燥剤が前記接着剤の少なくとも一部分上に存在する、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項42
前記乾燥剤上の保護層を更に備え、前記保護層が、酸素及び水分に対して少なくとも部分的に透過性である、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項43
前記保護層が誘電体材料を含む、請求項42に記載の封入フィルムシステム。
請求項44
前記接着剤上の剥離ライナーを更に備える、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項45
前記剥離ライナーがバリア特性を有する、請求項44に記載の封入フィルムシステム。
請求項46
水分曝露指示物を更に備える、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項47
1つ以上のスペーサ構造を更に備える、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項48
前記可撓性バリアフィルム上の機能的な層又はコーティングを更に備える、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項49
前記バリアフィルムがロール形態にあり、前記バリアフィルムの後面が剥離材料を含む、請求項1に記載の封入フィルムシステム。
請求項50
キャリアウェブに接着された1つ以上の可撓性バリア蓋を備える単独化封入フィルムシステムであって、前記可撓性バリア蓋が、(a)可撓性バリアフィルムと、(b)前記可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上の接着剤と、(c)前記可撓性バリアフィルム又は前記接着剤の少なくとも一部分上の乾燥剤と、を含む、システム。
請求項51
前記単独化封入フィルムシステムが、2つ以上の可撓性バリア蓋を備える、請求項50に記載の単独化封入フィルムシステム。
請求項52
前記全可撓性バリア蓋を覆っている連続的な剥離ライナーを更に備える、請求項51に記載の単独化封入フィルムシステム。
請求項53
各可撓性バリア蓋が別個の剥離ライナーを更に備える、請求項50に記載の単独化封入フィルムシステム。
請求項54
ロール形態で提供され、前記キャリアウェブの後面が剥離材料を含む、請求項50に記載の単独化封入フィルムシステム。
請求項55
電子デバイスの保護方法であって、(a)1つ以上の電子デバイスを含む基材を提供する工程と、(b)前記1つ以上の電子デバイスが封入フィルムシステム内に封入されるように、請求項1に記載の封入フィルムシステムを前記基材に接着する工程と、を含む方法。
請求項56
前記電子デバイスが有機電子デバイスである、請求項55に記載の方法。
請求項57
可撓性封入フィルムシステムの製造方法であって、(a)可撓性バリアフィルムを提供する工程と、(b)前記可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に接着剤を堆積させる工程と、(c)前記可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に乾燥剤を堆積させる工程と、を含む方法。
請求項58
前記接着剤上に剥離ライナーを配置することを更に含む、請求項57に記載の方法。
請求項59
前記剥離ライナーが、前記乾燥剤を堆積させるための堆積マスクとして使用される、請求項58に記載の方法。
請求項60
可撓性封入フィルムシステムの製造方法であって、(a)可撓性バリアフィルムを提供する工程と、(b)前記可撓性バリアフィルムの少なくとも一部分上に接着剤を堆積させる工程と、(c)前記接着剤の少なくとも一部分上に乾燥剤を堆積させる工程と、を含む方法。
請求項61
前記接着剤上に剥離ライナーを配置することを更に含む、請求項60に記載の方法。
請求項62
前記剥離ライナーが、前記乾燥剤を蒸着させるための蒸着マスクとして使用される、請求項61に記載の方法。
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